重症さん1

7月下旬に入院。重症のため入院翌日から個室管理。症上安静。患者医師関係はばっちり。彼を診た2ヵ月半、同じ位の重さの患者さんは世界中にたくさんいるだろうけど、そんな中で世界一幸せな患者にした自信がある。
一生忘れられない患者さんってこの先何人か出てくるだろうけど、間違いなくその一人だし、おそらくその中でも一番なんじゃないかって、医者初めて半年経たずして思う。
彼を診ることができた喜びが大きい反面、彼を診きれなかった悔しさが強すぎる。でもオーベンが「あなたが入院している間は、うにに来させますから」と言った。
体重は11kg減った。5kgは心不全がよくなった分。6kgは安静による筋力低下。
体調がいい時期にはカテコラミンをテーパリングするけど、たった0.2γ(γ=μg/kg/min)さげただけで尿量が半分になって体重が増えて食欲不振、嘔気、全身倦怠感でデロデロになることもある。
いつになったらシャンデリア(←点滴がいっぱいぶらさがってる)が取れるんだろう。いつになったら歩いていいですって言えるんだろう。いつになったら退院できるんだろう。
機械の補助なしでこの先生きていけるのか。移植なしでこの先生きていけるのか。もうちょっと経過を追わないとわからないなぁ…。
今日は挨拶しなきゃいけないなぁ。昨日撮った記念写真は、現像できたら渡しに行こう。